【甲州印伝】その伝統の美しさと技に魅せられて・・・NHK「イッピン!」

甲州印伝三本縞

NHK BSプレミアムで紹介された「甲州印伝」
甲州印伝は、以前「はなまるマーケット」で竹田恒泰さんが紹介されていたので、存在は知っていましたが、NHKの「イッピン!」では作業工程や印伝の奥深さなど、さらに詳しく紹介されていたので、皆さんにもご紹介したいと思います。

「印伝」とは、昔インドから伝わった技法で、戦国時代には武具や甲冑に使用され、武将の間で長く愛されてきました。

「甲州印伝」は、山梨県甲府市の伝統産業として発展し、太平の世になると身の回りの小物などで粋を競った、イケメンの必須アイテムとして若い男性に引き継がれ、現代では若い気鋭のデザイナーとのコラボ商品が販売されるなど、時代に合った新しい発想と共に、その人気は陰ることなく愛され続けています。

今では甲府市内に4件しか工房は残っていませんが、鹿革と漆が産み出す独特の手触りと、柔らかく上品な風合いが多くの人を魅了し、前述の竹田恒泰さんは、毎年お正月に新し印伝の財布を買い換え、親しい友人やお世話になった方へのプレゼントとして愛用されているそうです。

武将が愛した400年続く伝統の文様

印伝の代表的な文様に、「小桜」「トンボ」「菖蒲」などがありますが、これには戦国時代特有の意味が込められ、「小桜」は、桜の花の散り際の美しさに戦国時代の気風が反映され、「菖蒲」は「勝負」につながり、常に前を向いて飛ぶ「トンボ」は、別名「勝ち虫」と呼ばれ、兜などに使われたようです。

ポップなデザインの甲州印伝

今最も注目されている若手職人の山本祐輔さんと山本法行さんご兄弟は、お父様から印伝の技を受け継がれ、新しい発想でポップなデザインの甲州印伝を生み出し、特に富士山や武田信玄の家紋など、4種類の文様が複雑に組み合わされた文様は、立体的な漆の文様が、心地よい手触りで、遊び心と伝統の技が一体となったイッピンで、その素晴らしさはイギリスでも注目されているそうです。

進化する文様 気鋭のデザイナのコラボが人気

印伝コラボ合切袋

主に20代の男性から支持を得ているのが、原宿で皮製品の商品を扱う気鋭のデザイナーとののコラボ商品。

ヒョウ柄や無響室からヒントを得たアーティスティックな柄が人気で、甲州印伝についてブランドディレクター増井元紀氏は、「光の反射が角度によってすごく漆の効果が出る。また下地の鹿革のマットがそれを引き立てている。真似しようとも真似出来ない唯一無二の存在。それが魅力に感じた」と絶賛。

印伝コラボ長財布

エナメルとはまた違った独特の光沢は、確かに唯一無二の貴重なもので、ヒョウ柄も印伝でつくるととても上品で、おしゃれ。何気にポケットから印伝の長財布を出されたら、「カッコイイ♪」って思っちゃいます。

幻の技 もう一つの印伝「燻べ(ふすべ)合切袋 三本縞」

実は印伝には、漆を使わないものもあり、煙で燻して色をつける「燻べ(ふすべ)」という技法があります。

燻べ工程

「燻べ」は1300年前からに日本にあった印伝で、熱したコテで鹿革の表面を焼いて凸凹や固い部分をならす「焼き摺り」をした後、タイコと呼ばれる大きなローラーに鹿革を張り、かまどで稲藁を焼いて燻べながら1回20~30分、それを10回ほど繰り返し、2日がかりでゆっくりと時間を掛けて色を定着させる方法です。

不完全燃焼で発生する炭素の微粒子を皮に定着させて、独特の茶色とベージュに染め、さらに燻べを行う事で、鹿革の表面のコラーゲンがねじれて複雑に絡み合い、しなやかなやわらかさをもたらせるそう。

燻べの文様には、型紙を使って柄と付けていく方法と、タイコに糸を巻きつけて縞柄を出す方法があり、番組で紹介されていたのは後者で、繊細で優美な三本縞は、柔らかく上質で、吸い付くような手触りでとても気持ちがいい。

燻べ合切袋

シンプルな縞模様だからこそ、茶色とベージュのコントラストがとても美しく、とても粋ですよね。

甲州印伝の通販は老舗の印傳屋がおすすめ

甲州印伝は、甲府市はもちろん、東京駅の構内や、原宿のショップなどで購入できますが、通販なら、楽天市場の印傳屋がおすすめです。

複数のお店がネット通販で販売していますが、印傳屋は甲府市でも古くからある老舗の印伝専門店で、ネットで購入した商品でも、修理サポートや7日間の返品保証がついているので安心。

品揃えも豊富なので、きっとお気に入りの印伝が見つかると思います。ご興味のある方は一度ご覧になってみてください。見てるだけでも目の保養になりますよ♪

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